灌仏会(かんぶつえ)
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一人一人の個人が尊い存在…天上天下唯現独等(てんじょうてんげゆいがどくそん)
生まれてすぐに立ち上がり7歩、歩いて、右手で天を指し、左手で地を指して「天上天下唯現独等(てんじょうてんげゆいがどくそん)」と言葉を発したと伝えられています。天上天下に唯一人私だけが尊い…と解釈されますが、世界にいる人々は誰にも変わることのできない人間として生まれているので、一人一人の個人が尊い存在である…ということだといわれています。お釈迦さまが生まれたルンビニはたくさんの花に囲まれた場所だった為、誕生日の4月8日にはたくさんのお花を供えるようになったことから「花祭り」と呼ばれるようになったとされています。現在、関東の寺院では主に4月8日、関西の寺院では5月8日に開かれることもある花まつりですが、その風習の原形がインドや中国から伝わり、日本では7世紀ごろに中国から伝わったとされ、飛鳥時代には法隆寺で最初に行われたとされています。。平安時代には宮中行事として行われており、庶民にも広く伝わったのは鎌倉時代以降とされています。
お釈迦様の誕生仏甘茶をかける意味とは?
甘茶は、一度飲むと不死になれるという言い伝えを持つ「甘露」の代わりとされています。釈迦の誕生の際、天からやってきた龍が甘露の雨を注いだとされ、釈迦如来が霊力を保ち続け、いつまでも釈迦から守り助けてもらえることができると考えられました。そのことが始まりで、誕生仏に甘茶をかけるようになったそうです。また、甘茶を参拝者に振る舞う寺社もあり(自分も子供の頃甘茶を神社でもらってました)、これを持ち帰って飲むと身体が丈夫になる…とか、甘茶で墨をすれば書が上達するといった言い伝えもあるそうです。